学長ブログ

5月の学長ブログ

 変異ウイルスが蔓延し、特別措置法、緊急事態宣言、まん延防止等重点措置、感染拡大市町村、といった新規用語が次々と報道、通知されています。これらの熟語を正しく理解し、記憶できるかどうか、怪しくなってきました。しかも、それぞれについて内容が異なり、期限も指定されます。いま、自分はどのレベルで警戒、心配すればよいのか、だんだん曖昧になり、それよりは自己判断、或いは直感で判断して、毎日の行動を決める傾向が強くなりました。

 守谷市民も、毎日の新規感染者数報道を注視し、それが0だとホッとし、1~2人だと「これ以上増えるな」と祈り、3人以上だと「まずいぞ」と身構えます。そんな緊張が全ての市民を覆っており、「守谷市は頑張っているな」と思わずにはいられません。しかし、緊張と自粛だけでは仕事や家事、勉学などの日常が保てません。やはり、ウオ―キングやジョッギング、体操や野外スポーツで健康維持を続けておられる方々も大勢です。

 そのような中で準備が進む2021年度もりや市民大学、お陰様で、「総合コース」「まちづくりコース」「グリーンインフラコース」とも、教室学生、オンライン学生の申し込みがあり、無事開講することが決まりました。運営委員会では、パソコン、マイク、カメラなどを適切に配置・接続し、不快なハウリング音を出さないように、懸命の準備をしているところです。そして、新しい方式のもりや市民大学を、是非とも無事に修了までこぎつけたいと思っています。特に、オンライン学生で応募された方々に、「良かった」と言っていただけるように、万全の準備を進めたいと思います。

 今後、全世代にまたがるICT(情報通信技術)の定着に向けて、様々な課題が出てくると思います。オンライン連絡(スマホやパソコン)は一切使用せず郵便と電話のみで各種連絡を行う世代からペーパーレス世代まで、同じ時代を生き抜かねばなりません。ICTは、いずれ、電気、ガス、水道、電話などのインフラと同列になるでしょうが、その過渡期である今日、社会的ストレスが生じるのも当然です。ここを何とか乗り切ることが地域社会にとっても個々人にとっても求められていると感じます。「良い」「悪い」「賛成」「反対」といった意見分布とは別の「時代の波」を生き抜きましょう。

4月の学長ブログ

 もりや市民大学は、2013年に開校以来、9年目を迎えています。昨年一年は新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、全ての教室を中止しましたが、今年2021年度は、6月から開講します。幸いなことに、昨年中止した講義のほとんどが、本年再開できます。公開講座で予定していた講義を「総合コース」の中に組み込み、「まちづくりコース」「グリーンインフラコース」は、その特徴を鮮明にしました。本年度、ふたたび講義を引き受けて下さった講師の先生方には心から感謝します。

 今回、もりや市民大学ではオンライン授業を併設することにしました。従来型の教室授業の定員は15名、オンライン授業の定員も15名としていますが、オンライン受講生が超過しても対応可能です。例えば、子育て中の主婦の方が、横目で我が子の様子を見ながらオンラインで受講することもできるのです。パソコンを持っていない方でも、画面は小さくなりますがスマートフォンで受講することができます。細かいやり方は、事前の打ち合わせ説明でご案内しますから、安心してください。

 先日、運営委員会でオンライン授業の第1回リハーサルを行いました。主催者側の訓練です。初回なので手間取りましたが、課題も明らかになり、更に準備を進めることにしました。手順が決まったら、新規オンライン受講生への説明サービスを準備することになります。運営委員は、受講生への説明と、講師の先生方へのサポートも行い、授業当日の司会進行も担当します。

 こんな次第ですが、運営委員会では「これだけ準備に時間と労力をかけて、オンライン授業の受講生が1名だけだった、なんていう結果もあるかもしれないね」と笑いました。そういう予測と期待の中で前を向いております。できれば、もりや市民の皆さんにも、一緒に苦労しながら「もりや市民大学オンライン授業」のお試しに参加いただきたいと思っています。私どもは、失敗を恐れず、できることをやってみたい、という心境です。

3月の学長ブログ

 今日14日(日)、守谷城址公園に植えた河津桜の手入れイベントがありました。風はありましたが晴天で、絶好のお手入れ日和でした。「もりや河津桜の会」柗本会長と松丸市長の挨拶のあと、諸注意があり、各々がシャベルや鎌、肥料やハサミを手にして自分が植えた河津桜に向かいました。見回すと家族連れの方が多く、100人ぐらいは参加されていたと思います。新型コロナ禍の中で、全員マスク着用、会話は控えて互いの距離を取ること、といった注意喚起も丁寧に行われ、安心して手入れに向かうことができました。

 ご存じの通り、この「もりや河津桜の会」は、もりや市民大学の教室から生まれた自主的な市民活動の一環です。思えば、平成26年3月に5本の試験植樹を行ったことが始まりでした。その後、里親募集に応募した市民によって平成29年に第1期83本が植樹され、第2期を経て第3期にまで発展し、現在、170本以上に増え、今では植樹できる場所の選定に苦労しているところなのです。各桜には通し番号と名前や言葉を書き込んだ札が添えられており、No.95札が付いている私の桜は植栽後3年たち、高さ2mを超えて可愛い花が咲いていました。準備された主催者の皆さん、ありがとうございました。

 地域活性化や地域創生は、掛け声だけではなく、具体的で目に見える形になることが望まれますが、そうした地域活動の例は全国各地に展開されています。これらの例を伺うと、ある1人の人が「よし、これをやってみよう」と思い立って周りに声をかけながら創意工夫を重ねるうちに、いつの間にか広がってゆく、という経過が多いようです。できることを1つずつ積み重ねていくうちに、成果が目に見えて発展する、という成功体験者を増やすことは、「人材育成」を標榜する市民大学の希望でもあります。

 新型コロナや変異型コロナの感染が今後どう収束するのか、現時点では何とも言えませんが、令和3年度のもりや市民大学は、6月開講を準備しています。今日の松丸市長のお話では、5月連休前後にはワクチン接種が行き渡るように準備中とのことです。ここに期待して、市民大学の教室(一部オンラインです)でお会いできることを楽しみにしています。

2月の学長ブログ

 Zoom会議が広く使われるようになりました。Zoomは、いったん始めてしまえば比較的容易に活用できますが、日頃、パソコンやスマホでインターネットを利用していない人にとっては、ハードルが高いようです。先日、大事な専門学会Zoom会議が開催されることになり、私だけでなく私と同世代の研究者(複数)にも出席が要請されました。しかし、Zoom経験のない彼らは自信が持てないので、事前練習することにしました。携帯メールで確認しあいながらパソコンやiPadの操作に臨み、「音が出ないぞ」「そんな画面は出てこないぞ」などと不満を言い合ううちに、パッと画面が現れ、「やあやあ、お久しぶりです」と、無事、挨拶を交わすことができました。

 Zoomビデオコミュニケーションズという会社は、アメリカ・カリフォルニア州のサンノゼ(San Jose、スペイン語ではサンホセ)に本社を置く通信技術会社です。この会社の創業者は中国出身のEric Yuan(袁征)という人だそうです。2011年創業、2013年に互換性を高めたソフトウエアを作り、ビデオ会議、オンライン会議、チャットなどの利用を広げました。それが、COVID-19パンデミックのせいで、急成長しました。2019年12月(パンデミック前)の1日平均利用者数は約1000万人でしたが、2020年3月には約2億人に増えました。守谷市民活動支援センターでZoom講習会を始めたのが2020年7~8月頃でしたから、かなり早い対応だったかもしれません。

 この急成長のZoom、これからも利用させてもらいますが、気をつけるべき点もあるようです。セキュリティーに関して、アメリカと中国の間でも複雑なやり取りが垣間見えます。個人情報が完全に守られているかどうか、定かとは言えません。また、日本には音響メーカーZoomという会社があるそうで、勘違いで株を買う人がおり、株価が上昇したなどという噂もあります。

 すでにZoomを利用している人にとっては、その後のハードルは低く感じられて、便利に使えていると思います。しかし、まだ、Zoomはやりたくない、と思っている人々がたくさんおられます。そうした隔絶を、どう扱えばよいか、社会的な課題でもあると思います。地域社会にICT(情報通信技術)をどのように定着させるかは、日本社会全体の問題でもあると思います。この、急変する社会の課題そのものが、もりや市民大学にとって学びの対象になる、とも言えそうです。

1月の学長ブログ

 新年、明けましておめでとうございます。さて、早速ですが、コロナ以外の話題を共有したい、と強く思います。テレビ、ラジオ、新聞、ネットニュースのどれもこれも、新型コロナ、変異ウイルス、大雪、トランプ米大統領に関するニュースで明け暮れています。新年の明るさ、華やかさは消えてしまいました。コロナ以外の話題を持ち出すと、やや違和感を持ったり、浮いた話のように感じたりします。無理に明るい話題に振っているな、と思うほどです。

 そこで、無理に話題を振ってみよう、と思いつきました。食べ物の話はいかがでしょう?例えば、寿司です。スーパーなどでもパック入りの美味しそうな寿司を売っているので、家庭に持ち帰って食べれば、寿司屋さんで握ってもらう寿司と同じ味を楽しめるかな、と思ってきました。しかし、何かが違う。どこが違うだろう?そこで、ふと気づきました。スーパーの持ち帰り寿司には青魚(光り物)が少ない。コハダ、アジ、イワシ、サバ、サンマなどの握りは少なく感じます。一方、寿司屋で握ってもらうときは、こういった青魚が好きに選べます。と、蘊蓄を傾けながら電子レンジで温めた日本酒熱燗を飲む、これが我が家の食卓となりました。

 ここまで書いて、さて思い浮かぶのは、日ごろお世話になってきた飲食業の皆さんです。美味しい食べ物飲み物を提供してきた飲食業の皆さん、時間短縮、営業自粛、会食自粛などの指示を受けて、非常に苦しんでおられます。客商売と言われている全ての業種でも、同様の苦難に直面しています。ここを耐えきって復活していただきたい、と思わずにはいられません。

 やっぱりコロナ関連の話につながってしまいましたが、もう一つの明るい話題と言えば、成人式を迎えた若者たちです。1月10日の朝、起きがけに玄関の外に出たら、偶然、ご近所で成人を迎えた若者に出会いました。思わず「おめでとう!」と声をかけ、「ありがとうございます」の返事をもらいました。その若さの眩しいこと。素敵な振り袖姿でした。この日、守谷市は常総運動公園屋外で成人式記念式典を挙行したそうです。これは、特別に明るい出来事でした。