7月の学長ブログ

 日頃、人口について考えることは滅多にありません。新聞、テレビ、スマホのスマートニュースでも、見出しに「人口」が表記されることは稀です。今月11日は国連が定めた「世界人口デー」でした。ここで、本年11月15日に世界人口が80億人に達すると予測されました。私が生まれた1947年の地球人口は約25億人程度でしたから、3.2倍です。これだけの地球人口を養うには、ウクライナの小麦を輸出しなければ到底足りないのに、ロシアは何と愚かしい侵略を行っていることか。

 一方、守谷市の広報を見ると、いつの間にか人口が7万人を超えていました。なかなか7万人の壁を突破しないな、と思っていましたが、人口が増えたのですね。もりや市民大学の本年入学生にも、最近守谷市へ引っ越してこられた方々もおられます。6月4日の開講式で集計したアンケートによると、全回答41人中27人が初めての入学者でしたから、この中には守谷在住1年以内という「新人」もおられることでしょう。

 ところで、最近「関係人口」という、地域社会にとって新しい考え方が広まっています。「関係人口」は「定住人口」とも「交流人口」とも異なる第3の人口で、地域に心を寄せる人、或いは、地域に関わりを持つ人、そういう人々のことを指すそうです。でも、「関係人口」の数はどうやって数えるのでしょう?分かるような、分からないような、ふわふわっとした新概念です。

 そこで、もりや市民大学では、この「関係人口」を解明し、守谷市で実践的に「関係人口」を増やす構想を研究しよう、というコースを立ち上げました。それが、市民科学ゼミという2年間コースです。こんなコースを設置して大丈夫か?と恐る恐る開講したところ、予想を上回る希望者が現れ、すでにゼミが開始されました。茨城大学人文社会科学部の伊藤哲司教授がゼミの指導をしてくださいます。伊藤先生は「つどうつながるつむぎだすラボ」という任意団体の代表も務められており、今回の市民大学ゼミは、この団体の初仕事だそうです。聞きつけた市民の中には、いまからでもゼミに参加したいという希望者がいるそうです。このゼミ、守谷市の新時代を開いてくれそうですよ。