学長ブログ
2月の学長ブログ
Zoom会議が広く使われるようになりました。Zoomは、いったん始めてしまえば比較的容易に活用できますが、日頃、パソコンやスマホでインターネットを利用していない人にとっては、ハードルが高いようです。先日、大事な専門学会Zoom会議が開催されることになり、私だけでなく私と同世代の研究者(複数)にも出席が要請されました。しかし、Zoom経験のない彼らは自信が持てないので、事前練習することにしました。携帯メールで確認しあいながらパソコンやiPadの操作に臨み、「音が出ないぞ」「そんな画面は出てこないぞ」などと不満を言い合ううちに、パッと画面が現れ、「やあやあ、お久しぶりです」と、無事、挨拶を交わすことができました。
Zoomビデオコミュニケーションズという会社は、アメリカ・カリフォルニア州のサンノゼ(San Jose、スペイン語ではサンホセ)に本社を置く通信技術会社です。この会社の創業者は中国出身のEric Yuan(袁征)という人だそうです。2011年創業、2013年に互換性を高めたソフトウエアを作り、ビデオ会議、オンライン会議、チャットなどの利用を広げました。それが、COVID-19パンデミックのせいで、急成長しました。2019年12月(パンデミック前)の1日平均利用者数は約1000万人でしたが、2020年3月には約2億人に増えました。守谷市民活動支援センターでZoom講習会を始めたのが2020年7~8月頃でしたから、かなり早い対応だったかもしれません。
この急成長のZoom、これからも利用させてもらいますが、気をつけるべき点もあるようです。セキュリティーに関して、アメリカと中国の間でも複雑なやり取りが垣間見えます。個人情報が完全に守られているかどうか、定かとは言えません。また、日本には音響メーカーZoomという会社があるそうで、勘違いで株を買う人がおり、株価が上昇したなどという噂もあります。
すでにZoomを利用している人にとっては、その後のハードルは低く感じられて、便利に使えていると思います。しかし、まだ、Zoomはやりたくない、と思っている人々がたくさんおられます。そうした隔絶を、どう扱えばよいか、社会的な課題でもあると思います。地域社会にICT(情報通信技術)をどのように定着させるかは、日本社会全体の問題でもあると思います。この、急変する社会の課題そのものが、もりや市民大学にとって学びの対象になる、とも言えそうです。