学長ブログ
6月の学長ブログ
皇居から2.5㎞程東へ向かうと墨田川が流れています。その2.5kmの 間には東京駅、日本橋、江戸橋、人形町、水天宮などという東京の名所がひしめいています。もりや市民大学友の会が、この地域を目指して楽しい日本橋七福神巡りを挙行したとの事後報告を見て、東京見物という企画があることを知りました。生まれてから30年間を東京都内で過ごしたわが身にとって、東京都は見物する場所ではなく、生活する場所だったので、友の会の企画には新鮮な印象を受けました。
ところが、今度は私の母校(都立西校)の同期会が、またまた東京見物を行ったというではありませんか。母校は杉並区にありましたから、東京都は生活の場であったはずですが、その卒業生が東京見物とは驚きでした。皇居から北西へ2.5kmほどのところに椿山荘や東京カテドラル、細川庭園、芭蕉庵、そして神楽坂界隈があるから行きましょう、という誘いでした。私は都合悪くて参加できませんでしたが、後日、楽しい東京見物報告が届きました。
この、高校同期会の東京見物を企画引率したのが、建築史家の陣内秀信氏(法政大学名誉教授)でした。私の高校時代の同級生です。運動会の短距離競争ではいつも先頭を走っていました。その陣内氏、多数の著書を世に送り出しています。たとえば「東京の空間人類学」「地中海都市の空間人類学」「水都東京」「東京の水辺散歩:水の都の地形と時の堆積をめぐる」「イタリアのテリトーリオ戦略:甦る都市と農村の交流」など枚挙にいとまがありません。その博識が買われて、人気テレビ番組ブラタモリには何度も出演し、東京の地形を楽しむ解説をしています。
来る7月11日、その同級生、陣内秀信氏が守谷市にやってきます。そう、もりや市民大学公開講座の講師として来訪されます。恐らく、守谷市の特徴を捉え、世界の都市と農村の知識を加えながら守谷市の現在と未来について楽しい語らいがあるだろうと期待しています。この学長ブログをご覧の皆様も、誘い合わせて公開講座に参加されてはいかがでしょうか?お待ちしています。講座終了後は陣内氏を「守谷のイタリア」にお誘いしてみようと考えています。
5月の学長ブログ
開校以来15年目を迎え、延べ1300人以上の修了生を送り出した「もりや市民大学」は、来月6月6日、中央公民館(もりりん中央)にて2026年度開講式を迎えます。開講式には松丸守谷市長にもご出席いただき、最新の市政についてご説明いただけることになりました。
さて、今回の受講申し込みは5月8日に締め切りましたが、受講希望者が多く、募集案に記載してある通り「申込者多数の場合、新規申込者を優先の上、抽選にて受講者を決定します。」が適用されます。受講経験者の方々には抽選に回っていただきますので、或いはご希望に沿えず、申し訳ないこともあろうかと思いますが、教室のサイズ、椅子や机の数による制約なので、ご容赦ください。
「守谷を知るコース」ではオンライン受講を併設します。こちらには人数制限を設けません。抽選で漏れた方はオンライン受講に切り替えてはいかがでしょうか。もりや市民大学は、コロナ禍の中でいち早くオンライン受講(Zoom利用)を開設しました。私自身は、大学や研究所の現役を引退しているので、それまでZoom利用の経験はありませんでした。幸い、運営委員の中にシステム関係に詳しい上西義行氏がおられ、運営委員全体にZoom利用を指導してくださいました。そのおかげで、いろいろな場面でZoom利用ができるようになり、大いに助けられました。この上西運営委員は本年度の「もりやいきいきコース」でも講師として登場します。
ところで、デジタル社会へと急激に変化する現代社会、高齢者が置き去りになっている、という声は巷にあふれていると思いますが、スマホを使いこなせない世代にとっては辛いことです。高齢者がスマホを上手に使いこなせば、より大きな便益を得られるかと推測しますが、広く見渡しても、どちらかと言うとついていけないで戸惑っている高齢者の方がはるかに多いと感じています。この急激な変化に生きる高齢者、「自然体で生きる」という知恵をどこで働かせるべきか、悩ましいですね。
4月の学長ブログ
「不条理」という言葉を思い出しました。アルジェリアで生まれノーベル文学賞を受賞し、交通事故で亡くなったフランスの小説家カミュが生み出した言葉の日本語訳です。AIによると「不条理」とは物事の筋道や道理が通らないこと、不合理である状態を指すそうです。その具体例は、善人が不遇な目に遭い悪人が繁栄する状況、努力が全く報われず理屈が通じない状況、絶対的に正しい解決策が存在しないジレンマ、などです。はてな、この具体例はどこかで見たことがある、と言うより、今ニュースを見ていると、このような具他例で満ちているように見えます。
私は文学とは疎遠で、これまでカミュの「不条理」なる説についてほとんど興味を持たなかったのですが、ここへ来て世界が「不条理」に満ちていることに衝撃を受けています。なぜって、ロシアとウクライナ、イスラエルとガザ地区、アメリカとイラン、などでは誰が善人で誰が悪人でしょうか。善人が不遇で悪人が繁栄していないでしょうか?「理屈が通じない状況」はトランプ大統領が次々と生み出しています。ホルムズ海峡は「正しい解決策が存在しないジレンマ」の代表例のような有様です。
私たちは「不条理」の世界に生きているようです。でも、カミュのように「不条理」を「不条理」のまま受け入れる、答えや解決を求めない、という生き方にはついていけません。何とか解決してほしいと願う気持ちを捨てることはできません。現在の世界を覆う「不条理」には犠牲者が多すぎます。このまま受け入れろと言われて「はいそうですか」ということはできません。しかし、「解決策が存在しないジレンマ」から逃れるのも難しいようです。
こんな時、一瞬ホッとするのは、新聞などで見る風刺漫画や川柳などです。最近はトランプ大統領と高市首相に関する風刺、川柳がほとんどです。不条理をイラストに描いたり川柳で表現すると、そうそう、とか、あるある、などの感想を持ちます。解決できない「不条理」に覆われていても、ニヤリとする一瞬があることは一つの救いになっていると思いますが、いかがでしょうか?
3月の学長ブログ
昨日(3/14)「守谷を知るコース」の令和7年度修了式がありました。このコースは人気があるので、毎年定員35人を大きく上回る受講希望者が出ます。私はこの修了式の冒頭挨拶で「守谷を知るコースと市民大学運営委員会との間にはある種の緊張関係があります」と述べました。「えっ、何?緊張関係?」という不可解顔が一斉にこちらを向いて来るのが分かりました。
そうなのです。毎年の「守谷を知るコース」設計では、前年と全く同じプログラムでは飽きてしまう、新しくて魅力的なプログラムを組みたい、と運営委員一同が努力しています。このコースは新しく守谷住民になった方々や若い世代に守谷の良さをアピールしたい、という狙いもあり、幅広い受講希望者を期待しています。ところが、新しくて魅力的なプログラムを組むと、昨年とは違う新鮮さを認めて頂けるので、再度受講希望される方も多くおられます。私たちはこういうコアな受講希望者を「リピーター」と呼んでいます。教室で「リピーター」の方々の顔を見るとなんだか嬉しくなるのも事実です。
問題は、受講希望者が定員を大きく超えた場合、どのようにして受講者を決定すればよいか、です。新しい受講生を優先することが大事なのか、希望者全員の機会均等が大事なのか、ここに葛藤が生まれます。新しい受講者を優先すると、リピーターのどこが悪いのかといったお叱り、ご不満が出ても当然です。逆に、機会均等を優先すると、せっかくの新規受講希望者と市民大学との繋がりの機会を失います。
昨日の「守谷を知るコース」修了式では、通し番号が記載された修了証書を授与しました。その通し番号を見ると1200番代の数字になっていました。つまり、すでに述べ1200人以上の修了生を生み出しているのです。出席率が70%未満の方々には修了証書が出ませんので、受講者総数は1200より1~2割多いと思います。こうした受講生の期待に応えつつ4月1日から令和8年度の募集が始まります。「守谷を知るコース」と運営委員会との間の緊張関係は、これからも続く見通しです。
2月の学長ブログ
6年ほど前、生まれた孫の名前をどうするか、という話題になりました。息子夫婦は、生まれた子が女の子なので「翆(すい)」という名にしようと思う、と伝えてきました。あまりなじみが無い名前なので、せめて「翆(みどり)」ではどうか、と小声で意見を述べましたが、即時却下されました。ところが、昨年の新生女児の名前人気No.1は「翆(すい)」だと言うではありませんか。驚きました。人の名前には親の願いが反映されていますから、この名前にも願いがこめられているのでしょう。
先日、近場の神社参りをしたら、沢山の絵馬がボードにぶら下がっていました。時節柄、入試の願いが多く、「希望高に合格できますように」「現役合格」「家族の健康」などがひしめいていました。人の願いが集まっている光景は何となくほっこりします。では、AIに「あなたの願いは何ですか?」と聞いたらどんな返事が返ってくるでしょう。「あなたの願いを助けることです」と出るか「人類を超えることです」と出るか、どちらの答えが出てくるか。試したことはありませんが。
もりや市民大学の願いは、教室で学びを楽しみ、学びの喜びを分かち合うことです。運営委員の願いは、令和8年度も多くの受講生が集まることです。話は戻りますが、私はそろそろ「ひらかず」という名前の新生児が多く現れないかな、と期待しています。漢字では「平和」と書きます。人々の共通の願いだと思います。
2月は28日しかありません。短い月なのでブログも短めです。