7月の学長ブログ
好天の7月11日(土)、もりや市民大学公開講座「イタリアの都市と田園の魅力」が開講され、講師の陣内秀信先生(法政大学名誉教授、私の高校の同級生)のお話を聞きました。市民交流プラザ市民ギャラリーは予約の受講者で一杯になりました。「イタリアの都市と田園」が守谷市とどう関わるのか、興味津々でした。
「イタリアへ行ったことがある人は?」との司会者からの質問に、参加者の3分の1ほどの手が挙がりました。行ったことのある人がそのイタリアの話を聞きたい、というマインドに私も共感しました。あの歴史的で牧歌的でしゃれた雰囲気の風景はどのように生まれ、今現在どのように発展しているのか、知りたいと思うのは当然です。これからイタリアに行こうかと思っている人はなおさら関心が高かったでしょう。
そんな公開講座で出てきたキーワードは「テリトーリオ」でした。英語のテリトリー、日本語でも領域、地域、縄張りといった言葉に類似します。しかし、イタリアでの多くの風景画像、更には現地調査に基づく研究データなどを見ていくうちに、「テリトーリオ」はちょっと違うな、と気づき始めました。単なる領域を指すのではなく、風土や歴史、そして食文化を含む、地域の日常的豊かさを内包した概念らしいと理解し始めました。そんな「テリトーリオ」という言葉は広く知られている知識なのかな?と思ってあとで調べてみたら、なんと講師の陣内さんがイタリアで発見し日本にも広めようとしている、陣内さんから発信して広まった概念であると分かりました。つまり陣内さんは日本での先駆者なのです。
公開講座を聞き終わって、守谷市の発展方向について何かを考えたくなりました。たとえば、地産地消の食文化です。「守谷は農地が残っているから新鮮な地元野菜が手に入って良いな」と思っていたその事実を、単なる便利さを示すのではなく、地域の豊かさに関連する守谷の「テリトーリオ」の一部として再評価したいと思いました。こうなると、地域ごとの夏祭りなど、市民主導型の多様な活動も「テリトーリオ」の推進と位置付ければ見え方が変わってきます。また、地域活動をあまりイベント化するのは「テリトーリオ」から見てどうなのかな?という疑問も芽生えました。まだ漠然とした「つかみ感」に留まりますが、イタリアの都市と農村がなぜ復活発展しているのかを学ぶと、守谷にも生かせるような気がしてきたのは私だけではないと思います。