4月の学長ブログ
「不条理」という言葉を思い出しました。アルジェリアで生まれノーベル文学賞を受賞し、交通事故で亡くなったフランスの小説家カミュが生み出した言葉の日本語訳です。AIによると「不条理」とは物事の筋道や道理が通らないこと、不合理である状態を指すそうです。その具体例は、善人が不遇な目に遭い悪人が繁栄する状況、努力が全く報われず理屈が通じない状況、絶対的に正しい解決策が存在しないジレンマ、などです。はてな、この具体例はどこかで見たことがある、と言うより、今ニュースを見ていると、このような具他例で満ちているように見えます。
私は文学とは疎遠で、これまでカミュの「不条理」なる説についてほとんど興味を持たなかったのですが、ここへ来て世界が「不条理」に満ちていることに衝撃を受けています。なぜって、ロシアとウクライナ、イスラエルとガザ地区、アメリカとイラン、などでは誰が善人で誰が悪人でしょうか。善人が不遇で悪人が繁栄していないでしょうか?「理屈が通じない状況」はトランプ大統領が次々と生み出しています。ホルムズ海峡は「正しい解決策が存在しないジレンマ」の代表例のような有様です。
私たちは「不条理」の世界に生きているようです。でも、カミュのように「不条理」を「不条理」のまま受け入れる、答えや解決を求めない、という生き方にはついていけません。何とか解決してほしいと願う気持ちを捨てることはできません。現在の世界を覆う「不条理」には犠牲者が多すぎます。このまま受け入れろと言われて「はいそうですか」ということはできません。しかし、「解決策が存在しないジレンマ」から逃れるのも難しいようです。
こんな時、一瞬ホッとするのは、新聞などで見る風刺漫画や川柳などです。最近はトランプ大統領と高市首相に関する風刺、川柳がほとんどです。不条理をイラストに描いたり川柳で表現すると、そうそう、とか、あるある、などの感想を持ちます。解決できない「不条理」に覆われていても、ニヤリとする一瞬があることは一つの救いになっていると思いますが、いかがでしょうか?