4月の学長ブログ
感謝状、功労賞、フェロー、学位記、修了証、卒業証など、この年度末年度初めには沢山の賞状が授与されます。受賞された皆様、おめでとうございます。ところで、受ける方ではなくて授与する側に立って初めて気づくことがあります。それは、この種の賞状には句読点が無いことです。句点、読点は文章を読みやすくするために欠かせない記号ですが、なぜか賞状には句読点が使われていないことに初めて気づきました。
海外でも多くの賞状が授与されます。そこで、英語圏の賞状でも句読点は省略されるのかを調べてみました。気づいたこととしては、賞状の本文には句読点は使われていない、ということでした。ただし、同じ賞状の中で別途説明文や激励文が添付されていることがあり、そこでは句読点が使われ、ビックリマークなども適当に使われているようです。英語圏では「~~に関する賞与」といった名詞形で本文を書くので、句読点は不必要なようです。
改めて過去に受け取った表彰状などを眺めてみると、確かにどこにも句点、読点が記載されていない、不思議な書面ばかりでした。そして、そのような書面はなぜか格調高く見えるのです。ところが、最近のメール交換では、句読点のない文章が流行りだと聞きます。実際、自分自身もメールやラインでの短い文章では句読点を意識的に省くことがあります。でも、格調高くするつもりはありません。不思議な一致点です。
今回、もりや市民大学でも退任された運営委員の方々に、市長、学長から感謝状が手渡されました。私も句読点のない感謝状本文を作成し、感慨深いものがありました。しかし、このようなしきたりはいつから始まったのでしょうか?日本文化に詳しい方にいつか聞いてみようと思います。もし、事の由来をご存じの方がおられたら、是非ご教示下さい。