11月の学長ブログ
「守谷市には6つの地区があります」と話し始めたのは、守谷市社会福祉協議会代表の女性です。「今から、各地区の地域福祉活動計画の具体的な取り組みを、写真などを使って説明します」と続きました。さて、どんなお話だろうか?と聞き耳をたてました。まず、「守谷地区」「高野地区」「大野地区」「大井沢地区」「北守谷地区」「みずきの地区」という6地区それぞれで、独自に展開している活動が、確かに具体的に紹介され、とても新鮮でした。中でも、鬼怒川氾濫で災害を受けた常総市に対する支援活動にいち早く取り組んだ「みずきの地区」の活動経過には感銘を受けました。
「みずきの地区」では、災害発生後数日を待たずに、毎日8名ずつのボランティア支援隊を組織して交代で現地派遣を行い、被災者支援に多大な貢献をなしたことを、この講義で初めて知りました。「みずきの地区」における日常的な地域福祉活動が良く組織化され、住民同士の相互信頼や連絡体制が整っていたからこそ、近隣市町村の突然の被災支援についても迅速な対応が取れたことを知り、日常活動レベルの高さと住民意識の深さを感じ取りました。
このお話を聞いたのは、11月7日、市民活動支援センター1階ホールで開催された、もりや市民大学平成27年度後期コースの開講式でのことです。第1回市政講座として、「地域福祉の現状は~地域福祉計画を踏まえて~」と「守谷市地域福祉活動計画~もりやのしあわせみんなで築こう~」という2テーマでの講義があり、その後半で聞くことができました。
「地域福祉計画」や「地域福祉活動計画」といった、漢字だらけで、ある種使いすぎの行政用語は、市民にとって鮮度の低い、言葉は悪いですが聞き飽きた文言になっているのではないかと思います。しかし、地域ごとのきめの細かい具体的な活動内容を伺うと、通り一遍の画一的な活動とは異なる、個性的で生き生きした具体的活動が浮かび上がってきます。こういう地域情報が、周辺地域にもうまく発信され、情報共有しつつ独自性を発揮できれば、もりや全体が多様性に富んだ発展を遂げられるのではないか、そんな思いがしました。