まちづくり専門コース(第4回)

第3回に引き続き、防災科学技術研究所の李 泰榮(い てよん)先生による講義でした。

「災害リスクに備えた対応を考える~災害時の地域課題と対策について話し合う~」というテーマで、地震・水害等の災害リスクに対して地域でどんな準備や対応をすべきかを考えていきました。

 

前半では、平成25年に制度化された「地区防災計画」の意義や役割について講義が行われました。

行政の地域防災計画は市全体を対象とするため、自治会・町内会単位の細かな実情は住民側から提案する意義があり、地区防災計画は、地域の避難方針や必要な支援量を行政と共有し、行政の被害想定・支援準備に地域の実情を反映させる手段となるそうです。

 

計画づくりでは地域特性や災害シナリオ、平時の備えなどを整理していきますが、最初から全てを網羅する必要はなく、要配慮者支援、子どもの安全、初期消火といった「地域の優先課題」を一つ選び、毎年少しずつ検討や更新を重ねて段階的・継続的に計画を作り上げていくプロセスが重要であることを教えていただきました。

 

後半では専用のワークシートを用いて「災害時の地域課題」「現状の対策」「災害時の理想的な対応」「事前に取り組んでおくべきこと」を、人・組織・物・施設の観点で整理する手法を学びました。

 

「冬の平日18時過ぎに震度6強の地震が発生し、電気・水道・ガス等のライフライン停止、建物被害、火災、帰宅困難者の発生」というシナリオのもと、12のテーマカードを参考に、グループ毎に地域で起こる課題とその対策をワークシートにまとめ、最後に発表と先生から講評をいただきました。

 

また、講義の冒頭や最後には、台風25号の大雨被害などの状況を踏まえて

- 気象庁等の注意報・警報・特別警報と、自治体が発令する警戒レベル・避難情報は区別して理解する必要がある。 

- 行政の避難情報を待つだけでなく、防災気象情報を自ら理解し、安全な場所を自分で調べて避難行動を判断することが重要。 

- 水害時の避難は、避難所に行くことだけを意味せず、自宅の上階、安全な建物、親族・友人宅、ホテル等を含めて命を守るための一時的な避難先を検討する。 

- 気候変動により、年間降水量が大きく変わらなくても、雨が短時間・局地的に集中する傾向がある。守谷市周辺でも低い場所に雨水が溜まって排水しきれない内水氾濫への注意も必要になるため、一時間当たり50ミリ程度の雨を注意の目安として気象情報を確認する。

など、貴重なお話を数多く伺うことができました。