8月の学長ブログ

 8月2日、千葉大学大学院の岩崎寛教授をお迎えし、もりや市民大学公開講座「植物の効果を暮らしの中に取り入れる」を開催しました。7月の学長ブログも公開講座をネタとしましたのでやや気が引けるのですが、今回の公開講座でも楽しい学びがあったのでここに記載したくなりました。植物には癒し効果があること、森林浴や里山歩きなども気分転換に良いことは経験上承知しているつもりでしたが、今回、そのことに科学的根拠を示して頂ける、との期待がありました。

 

 さて、緑による健康効果は、治療ではなく体調を元の状態に戻すことにある、とのご指摘、ふーんそうですか、といった軽い頷きでお話は進行しました。ここで、「唾液コルチゾール」という聞きなれない用語が出てきました。なんでも、心や身体に負荷が掛かった時のストレスホルモンを検出する指標だそうです。岩崎先生の研究グループは、学習室のような空間で視界に植物がある場合と無い場合の集団を比較して「唾液コルチゾール」に差があるか無いかを比較しました。そのデータに驚きました。20分間の経過時間後に「唾液コルチゾール」の値を比較したら植物が無い部屋の集団では600近い値なのに対し、植物がある部屋の集団では100を少しこえる程度の数値でした。こんなに大きな差が出ることはおどろきであり、このデータを取って学会誌に論文発表されたことに瞠目しました。

 

 これは科学的根拠が明確だ、と確信し、数日後に行った床屋で「この部屋には緑が不足しているね、2ヵ所ぐらいに緑を置くと大いに癒し効果があるのですよ。造花ではダメです」と話しました。床屋さんご夫婦は「今度の休みにお店で緑を探してきます」と返事されました。次回、本当に緑を導入したかどうか確認したいと思います。

 

 ついでながら、我が家にもゴウヤ、朝顔、ドマトなどが小さな庭に植わっており、妻がいつも手入れしているのですが、岩崎先生のお話を伺って以降、私も積極的に観察しその成長を見守るようになりました。これで私の「唾液コルチゾール」が減少するのであれば誠にありがたいことです。最近、ゴウヤが日々成長するのを見るにつけ、いとおしさが湧いてくるのが不思議です。岩崎先生、ご講演誠にありがとうございました。