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学長ブログ - 最新エントリー

6月の学長ブログ

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コラム
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Blogger's Avatar  2014/6/12 18:50

  4年に1回開催される国際土壌科学会という大会に出席してきました。開催地は韓国済州島(チェジュ島)、130国以上、2500人以上の参加で、盛大でした。私も、米国、オーストリア、オランダの研究者と4人で一緒に昼食を共にしてこれからの土壌科学ジャーナル(専門誌)の編集方針を議論したり、海外の友人知人たちと再会したりと、国際色を楽しんできました。

 ところで、今回の開催趣旨は「健全な土は世界の平和と人間の命の源である」というメッセージを発信することでした。このテーマに沿った国際学会としては成功していると思いますが、私としてはもう一つ物足りなさも感じました。その理由ですが、個々の研究発表の内容とレベルについて、これは、と目を見張るような新発見や新理論といったものに、あまりお目にかからなかったからです。それよりも、世界のこと、地球全体のことを考えて、個別分散化した専門分野の協働を進めること、といった目標が大きな支持を集めていました。
こういった傾向、つまり“個々の発展も良いけれど、大きな目標に向かって協働しようよ!”という呼びかけは大いに賛成ですが、その言葉に酔ってはいけないのではないか、と考えさせられた次第です。そういえば、「自分の言葉に酔っている」という批判、どこかで耳にしたことありませんか?
 私の国際土壌科学会も、大会は成功したかに見えますが、自分の言葉に酔っただけ、という批判を浴びないよう、内実を固めることの重要さを改めて考えた次第です。何が大切か、という本質的な問いかけは、いつも忘れてはいけませんね。

5月の学長ブログ

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コラム
執筆 : 
Blogger's Avatar  2014/5/13 18:50

 1月の学長ブログでご紹介した冬休みの宿題、その結果について、しばし考えさせられました。若者(大学院生です)の自慢話が、素晴らしかったのです。曰く「成層圏まで行った」「集中力がある」「日本全国47都道府県と年賀状交換している」etc。
 「成層圏まで行った」大学院生、実は学部生時代にワンダーフォーゲル部に在籍して登った山の高さの合計が約40kmで、その高さは成層圏に達している、という「自慢」でした。登山をどう自慢するか、その表現力に工夫と独創性が見られました。「集中力がある」大学院生は、何と5歳からバイオリンを引いていて、大学のオーケストラで一番前の座席でバイオリンを弾いていた、という才人であり、その演奏において集中力を磨いたそうです。圧巻は「日本全国47都道府県と年賀状交換している」大学院生でした。学部生時代に国内全ての都道府県の農家を泊まり歩き、その後全ての県の農学部学生に呼びかけて「全国の学生と共に日本の1次産業を盛り上げる」という理念の学生団体を立ち上げ、その活動により農林水産大臣賞を獲得していました。確かに自慢してよろしい。かくして、私は思い至りました。今の若者、大いに期待できる、と。
 学生時代に独創的な活動を行い、就職活動では平均50社近くの面接を受け、日常的にスマートフォンやインターネットで広いネットワークを持っている若者たち、彼らの視野は、ひょっとすると、終身雇用だけで退職を迎えた高齢者よりずっと広いのかもしれません。

4月の学長ブログ

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コラム
執筆 : 
Blogger's Avatar  2014/4/10 18:50

春が来ました。桜は散りつつあります。公園や学校、道路沿いの木々を見ると、内側の枝がすっぽりと払い落され、外側の緑が良い形で残されている、手入れの行き届いた姿に整っているものが少なくありません。私も真似をして、我が家のヤマモモの木に手入れし、枝振りを整えてみましたが、出来上がりは今一つです。このように、自然物に手を入れることをどう感じるかは、人によりずいぶんと異なるようです。私が教えていた大学キャンパスでは、4本のヒマラヤスギが並んでいました。しかし、あまりにも巨大化しすぎて、周辺が薄暗くなってしまいました。そのため2本を切り倒し、2本は残す、という方針を固めたところ、少数ながら伐採反対の意見がありました。
 このように、自然に手を入れるべきか、あるがままに任せるか、はいつも議論が分かれます。最近、日本全体の人工林について、密生しすぎの弊害が指摘されており、強度間伐という方法が検討されています。人工林の杉やヒノキを、約半分切り倒すという方法です。こうすると、日光が地表面にまで到達し、下草が元気になって土壌侵食が抑制され、雨水も良くしみ込むようになる、ということです。人間が手入れすることによる自然環境保全、という考え方が、進んできているな、と思います。

3月の学長ブログ

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コラム
執筆 : 
Blogger's Avatar  2014/3/10 18:40
 ウクライナ情勢が連日報道されています。私は土壌科学者という立場から、マスコミ報道とは違った側面で事の成り行きを見守っています。それは、ウクライナの土壌のことです。実は、ロシアという広大な国の中で、農業生産力の高い肥沃な土は、主に国の南西部に存在し、その土はチェルノーゼムという名称で世界に知られています。皆さんも、世界の穀倉地帯、という知識を中学の社会科などで学んだことはありませんか?世界の穀倉地帯は、チェルノーゼムというカルシウムと有機質に富む肥沃な土を持つ地域において存在します。そして、ウクライナにはこの土が豊富に分布しているのです。争いのもとになっているクリミア半島でも、この土が豊富です。特に農村に広がる麦畑のほとんどはチェルノーゼムのようです。私は、ロシアもチェルノーゼムという肥沃な土壌地帯を確保したいのではないか、という穿った見方をしています。黒々とした有機物に富む肥沃な土は、まさに世界の穀倉地帯と呼ぶにふさわしい生産力と田園風景を誇ります。チェルノーゼムは誰のものか、ロシアか、ウクライナか、という図式で今の問題を考えているのは、私(もしかしたらプーチンさんも)だけでしょうね。

2月の学長ブログ

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コラム
執筆 : 
Blogger's Avatar  2014/2/9 18:40

 8日の大雪には、びっくりしました。通勤や所用で外出していた方々は、大変な思いをされたことでしょう。お疲れ様でした。家の周りの雪かきは、何やらご近所力を発揮した行事のような賑わいになりました。
 さて、もりや市民大学は、平成26年度コースの設計に大わらわです。どうしたら市民のニーズに応えられるか、若い世代や子育て世代を、どうやって市民大学に招くか、市民大学の修了者が協働のまちづくりに参加していくプロセスを、どう設計するか、など、考えることはたくさんあります。何よりも、市民大学を知っていただくことが大切だろう、ということになり、平成26年度では従来と同様の「総合コース」「専門コース」に加えて「オープンコース」を併設することにしました。
「オープンコース」は、いわば体験コースのようなもので、市民大学を身近なものと感じていただくために設置します。テーマとしては、子育てお母さんのための講座、あるいは、親子で夏休みを満喫するための講座、定年や退職をひかえた人のための講座、などです。各講座とも、3回程度とコンパクトにまとめ、気軽に参加することによって市民大学の良さを知っていただこう、という企画になります。守谷広報等に掲載されますので、ぜひチェックしてみてください。

平成26年1月のブログ

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コラム
執筆 : 
Blogger's Avatar  2014/1/9 18:40

 新年明けましておめでとうございます。今年もどうぞよろしくお願いします。さて、今回も、講義ネタで参ります。というのも、この年末年始は休日が長くなり、大学の講義もしばらく休業状態となりました。そこで、冬休みの宿題を出しました。「休み中に何か自慢できることを見つけて来なさい」という宿題です。おかしな宿題ですが、意外と難問です。なぜなら、「自慢」は、日本人にとってある種の品の悪さ、人格の低さと通じるような概念として使われているので、「自慢しろ」と言われるとハードルが高いのです。ところが、NHKのど自慢とか、故郷自慢など、日常的には「自慢」を肯定的にも使っています。これを個人のレベルに引き下ろすと、なぜ否定的な概念になるのでしょう?そういうことも考えて、わざと「自慢せよ」との宿題を出しました。どんな答えが出てくるか楽しみです。
 ところで、皆さんはどんなことを「自慢」できるでしょうか?私自身も、何かを自慢してみろ、と言われると、何だか居心地が悪くなります。が、幸い、私にはこれまで育ててきた優秀な後輩と教え子がたくさんいることが自慢です。そこで、この市民大学でも素晴らしい卒業生をたくさん輩出すれば、新たな自慢の種になると思います。「私の自慢は、もりや市民大学の卒業生である」と、胸を張って言えるよう、ますます充実した市民大学を運営したいと思っています。年頭のブログが、決意表明みたいになってしまいました。

 大学では、学生の成績評価で苦労します。私の場合、現役を退いた現在も、毎年、複数の大学・大学院で非常勤講師として教鞭を執っていますが、記憶力を試すような試験問題は、あまり好みません。そこで、「この授業を受けて、自分は何点だと思うか、理由をつけて評価点を述べよ」という設問をしました。その答案を読むのはとても楽しかったです。
 ある学生は「自分は0点だと思う。なぜなら、あまりにも知らないことが多すぎた」といった謙虚な答案。この学生、将来大物になるかも、と思いまして、私の評価点は最高点に近いものでした。また「82点。なぜなら・・・・・・」と言う評価点が、私から見てもピッタリという答案もありました。点数は私と一致するものも不一致のものもありましたが、その理由については、なるほどと思うことが多いのです。今の学生、なかなかに自分を客観視しているなー、と感心しました。
 さて、何かと話題の安倍政権、自分に何点をつけているのでしょうか?私の教室経験に照らすと、かなり甘い自己採点をつけているのではないか。しかし、正しい採点は国民がするものでしたね。

 福島第一原発から30~50Km離れた飯舘村に行ってきました。豊かで美しい農村でした。道路から眺める限り、整備された農地、こざっぱりした農家、手入れされた山林が目に入ります。が、よく見ると、人の気配がない。そうです、「計画的避難区域」に指定された村です。あまりにも良く手入れされた家屋と庭木があったので、もう少し近づいてみると、家の中で数個の扇風機が回っていました。家の中で湿気が滞留しないよう、家が傷まぬよう、細心の注意をしていると分かりました。家人の心を推し量り、一瞬、胸が熱くなりました。
 この村に、放射線計測、除染活動、農業再生、被災者ケア、情報発信などの諸活動を、被災者と協働で行うNPO法人「ふくしま再生の会」がありました。この指とまれ方式で集まった学者、知識人、精神科医、各種シニアボランティアなどの皆さんです。飯館村が再生するためには、放射線量データを自分たちで測定し、信頼できる情報をもとに方針を立てなければだめ、という村民主体の体制を作ったそうです。詳細は省きますが、とても有意義な活動を継続しており、「協働」の実態を目の当たりにした思いです。そうか、「協働」というのは、異なる立場の人々が課題を共有し、より高い解決方法を探求する新しい活動様式なのだな、と学んだ次第です。
 もりやでも「協働」を推進していますが、まだ、明確な形を示しているとは言えないようです。この市民大学がそれを示していけるようになれば、大学を開校した意義も、より明らかになることと期待します。

 新田次郎著「槍ヶ岳開山」を読みました。播隆上人が困難に打ち勝って開山を成し遂げた史実を入念に取材した上で、播隆上人を取り巻く人々の物語を創作したものです。時代を超えた筆の力は「半沢直樹」ストーリーをも凌ぐ迫力です。
 それは良いとして、この本を読んで「人の生き方」に、思いを馳せました。1つの信念に向かってひたすら前進する人生です。人生これ修行であります。
 ところで、昨今も中高年、高齢者、後期高齢者、いずれもより良き人生を求めることは健全ですが、目標は何だろうか?ゴールを求める生き方から、現在の幸せをより長く持続することを希望する生き方へと変貌しているのではないか、と考えてみました。それを否定しているわけではありません。ただ、現状が少しでも長く維持できたら良い、と考えることは、実は、現在がとても平和で幸せである、ということの証拠でもあります。いま困っている人、苦しんでいる人、危機に瀕している人、そういった人々を助けて、共に幸せを享受できたら、これほどありがたいことはない。そんな風に考えています。
 先日、踏切で動けなくなった老人を、自分の命を捨てて助けあげた方がいました。このニュースに接して涙が止まりませんでした。新田次郎から最近のニュースまでを繋ぐ、「人の生き方」という縦糸を思いました。

 2020年オリンピック・パラリンピック東京開催が決定し、日本中が沸き立っているようです。福島第一原発の汚染水漏洩問題について安倍首相が「アンダーコントロールにある」と力強く述べたことが効果的だったと報道されています。私は、土壌科学の専門家として、この問題は簡単に「コントロール」できないと思っているので、とても心配です。地表面下の水の動きは複雑です。海と陸地の境界付近の地下水は、比重の異なる真水と塩水が入り混じるので、タンクから漏洩した放射性物質で汚染された地下水がどのように動き、そしてどういう経路で海洋を汚染するか、そう簡単に分かるものではありません。セシウム137を吸着して水と一緒に運ばれる土粒子の動きも追わなくてはなりません。これも人間のコントロールがなかなか及びません。他に、漏洩タンク近傍の地下水からストロンチウム90、トリチウムの検出も報道されています。今回の汚染水漏洩問題は、情報を全て開示し、国際対応チームを立ち上げてもおかしくない重要問題です。今後の政府の対応が、非常に気になります。
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